仙台バンドインタビュー「枠にとらわれない音楽を。」- 朱月(アカツキ) -


2016年から仙台を拠点に活動する女性ボーカルロックバンド『朱月(あかつき)』。

バンドをやっている人やライブハウスに通う人達の間で、″朱月は良い!″″個々の技術が高い″と高い評価を受ける実力派バンドだ。艶やかで美しい音楽は大人の「余裕」を醸し出しつつも、程よい遊び心のあるキャッチ―なリズムを刻む。クセになること間違いなしのオリジナルサウンド。筆者もすっかり虜になってしまった。今回はそんな良質な音楽を届け続ける彼らに、メールインタビューを行う。

朱月ってどんなバンド?

 —自己紹介と一言をお願いします!

清香「リーダーの清香(さやか)です。ボーカルと作詞と活動スケジュールの調整を担当しています。」

根本「ベースの根本(ねもと)です。体重はリンゴ3コ分です!!」

土郎「ギターの土郎(つちろう)です!たまにコーラスもします!」


—最近は、どんな音楽活動をしていますか? 加えて、バンドコンセプトも教えてください!

「主に仙台市内でライブ活動をしていますが、先日(2018/5/3)ドラムが脱退したので現在ライブ活動は休止中です。“満ち欠けする月のように、ジャンルに囚われず千変万化な音楽を。“というコンセプトで活動しています。」


ーメンバーの音楽のルーツ、音楽を始めたきっかけは?

清香「 音楽(J-POP)を聞いたり歌ったりするのが好きな家族の中で育ったので、小さい頃から歌うことが好きでした。中学生の時に兄の影響でいろんなロックバンドの音楽を聴くようになって、自分でもバンドをやりたいと思い始めたのはこの頃です。当時はかなりの目立ちたがり屋だったのと歌うことがより大好きになっていたので、文化祭のステージ発表で歌ったりしていました。今思うとそこが始まりだったのかなと思います。」

根本「音楽のルーツはロックです!ゴリゴリのものから歌モノまで幅広く聞いておりました。楽器をきちんと始めたのは20歳過ぎてからなのですが、楽器を触るようになって自分はコード進行フェチなのだと気付きました。そこからコード進行が独特な曲を聴き始め、音楽理論を勉強し現在の作曲にも活かしております。ちなみに楽器を始めたきっかけはネット掲示板でバンドマンはモテるという記事を見たのがきっかけです。まんまと騙されました」

土郎「"BUMP OF CHICKEN"を聞いてバンド音楽に入り込みました。だんだん歌モノやfunk系のリズムギターが格好いいと思うようになり、大学の軽音サークルではそういう曲をコピーしていました。」
 
朱月のはじまり

—今のメンバーが集まったきっかけは何だったんでしょうか。

「以前共にバンド活動をしていたVo.清香と朱月初代Dr.とで始動して、そこに以前の2人の活動を知っていて声をかけてくれたBa.根本が加入しました。Ba.根本と別バンドで一緒に活動をしていたGt.土郎が加わり、現在のメンバーになりました。」


—今のメンバーで活動を始めて、心境や環境の変化などはありましたか?
清香「このメンバーになってからアコースティックやカバーなど、新しいことにも積極的に挑戦できるようになりました。楽しんで音楽をやっている彼らの姿を見ているうちに、いい意味で力を抜いて歌えるようになりました。」

根本「バンドを始めようと思って今のメンバーが集まるまで6年かかりました。バンドを組む前は売れたいとか大きなステージに立ちたいという気持ちで始めましたが、メンバー募集している期間が長すぎて現在は少しでも長くバンド活動をすることが目標になっております。やっと自分がやりたいことを表現できるメンバーに出会えたと感謝感激雨あられです。」

土郎「元々サポートだったので、正規メンバーになってからはやっぱりフレーズへのこだわりは増しました。アー写撮ったりレコーディングしたり、新鮮な事ばかりでわくわくしながら活動しています。」

”10にも100にもしてくれる”音楽の力

—メンバーそれぞれ長年音楽をそれぞれ続けてらっしゃるかと思いますが、好きなことを続けるエネルギーの源になっているものはなんですか。
 
清香「音楽をやっているからこその気付きだったり出会いだったり体験だったり、そういうものがすごく大きいです。」

根本「ライブもそうですが、やっぱり自分たちが作った曲が完成したときの達成感は何物にも代えられません。0を1にして、他のメンバーがそれを10にも100にもしてくれる楽しみがある限り音楽は辞められない止まらないかっぱえびせんです。」

土郎「ライブをしたり、観たり、セッションしたりと音楽の場は色々ありますが、どこに行っても楽しさと感動があって、それがある意味中毒みたいに効いているんだと思います。触れるたびにもっともっと!ってなります。」


—皆さんがお仕事と音楽を両立する上で大事にしていることはありますか?

清香「仕事に限らず言えることなんですが、普段の生活や人柄みたいなものってそのまま音楽に反映されると思うので、何事も手を抜かずに自分のやるべきことをしっかりやる、ということは常に心がけています。」

根本「全員別々の仕事をしてその合間にバンド活動をしておりますので、なるべく他のメンバーとスケジュールを合わせられるように自分の予定を調整しております!ちなみに他のメンバーには内緒ですが誰かに負担がかからないよう役割分担には気を遣っています。」

土郎「ライブ活動できる機会がどうしても限られるので、『1つ1つのステージを大事にしたい!』という気持ちは強いです。あと、仕事が忙しくても基礎練だけは毎日やる!と決めてます。」


自分たちだけの世界観を

 
—今後のメンバーそれぞれの目標を教えてください!
 
清香「わたしはとても飽き性でこんなに長く続けられていることって音楽ぐらいしかないので、これからもこの環境に感謝することを忘れず、なるべく長く続けていきたいなと。あとはドラムをやってくれる方を見つけて、また早くライブがしたいです!」

根本「ワタクシの作曲方法は主に視覚から音楽へ変換することが多いです。風景、絵画、漫画、小説、状況等を見た際に『この物語(場面)に音楽をつけるとしたらどんな音楽をつけるか』という感じで先に世界観を作ってから作曲したりします。如何せん現実世界で喋ることが苦手なので、音楽を通して自分の考えを伝えたいと思っております。そのために自分の思考をもっと音楽へ具現化できるよう日々精進して念能力を鍛えていきたいです。」

土郎「もっと練習&勉強して、引き出しを増やしたいです。曖昧なんですけど、出すぎず退きすぎずの良いカンジのギターを追求していきたいです。」


—今後のアーティストとしての目標を教えてください!

「朱月は枠にとらわれない音楽を追求していきたいと思っております。温故知新どんどん新しいものへ挑戦していき自分たちだけの世界観を確立したいです。」
 
 
―最後に読者へメッセージをお願いします。

「現在ライブ活動休止中ですが、復活の際は気に留めてもらえたらうれしいです。少しでも気に入ってくれた方、好きになってくれた方は周りに広めてあげてください!それでは、またいつの日か会えることを願って・・・」

取材・文 イサワカナコ
写真提供 朱月



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